2021年6月7日月曜日

5月に読んだ本

先月読んだ本です。
ブックカバーチャレンジが終わったので、久しぶりに、初読の本が並びました。
その中でも、ダントツで、「人に頼む技術 」が良かったですね。
次点は「そして、バトンは渡された」でしたね。
オススメです。


5月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:3163
ナイス数:204

果断 隠蔽捜査2 (新潮文庫)果断 隠蔽捜査2 (新潮文庫)感想
☆☆☆ 主人公竜崎は、優秀なキャリア官僚ですが、原理原則、正論に対して潔癖すぎるほど忠実な性格なため、変人として扱われています。大森署の署長として赴任しても原理原則に従い、そこの慣習は無視して、周囲を戸惑わせます。竜崎の原理原則を貫く言動で、旧来のお役所仕事の弊害が喝破される場面を読むと多くの読者の溜飲が下がるのではないかと思います。つまり、原理原則を貫いたホンモノのお役所仕事こそが、世間から求められているのではないかと感じるのです。どこでもベストを尽くし、結果は後からついてくる竜崎がカッコいい。  
読了日:05月07日 著者:今野 敏
経理の教科書1年生経理の教科書1年生感想
◯複式簿記など、経理の仕事に必要な用語などを知る事ができる。カラフルなイラストが満載で見やすい。経理の仕事の概略をさらっと学べる本です。
読了日:05月11日 著者:
野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ感想
◎2020年2月に亡くなった著者に、亡くなる4ヶ月前にインタビュー取材を行いまとめたもの。自分で考える人間を作ることが教育の根幹であるという事が、著者の主張である。自分の教え子を、自らを知った上で自分の殻を破り成長を遂げていく人間に変えていく方法として、著者はとことん相手のことをみて、問いかけ続けることだと説きます。例えに用いられるエピソードは、これまでの著作物で繰り返されてきた話ばかりなので、目新しさはないが、教育に色々こだわってまとめられているのが、面白い一冊。
読了日:05月14日 著者:野村 克也
自己肯定感を上げる OUTPUT読書術自己肯定感を上げる OUTPUT読書術感想
◯書評YouTuberによる、読書術指南書。outputとタイトルにあるが、大半はinputについて語られており、名前負けの感がある。終章にある、本を読むきっかけとなった恩師との会話が素晴らしい。恩師が深く肯定的に著者を勇気づけた事が伝わってきた。そのやり取りを軸に、本書を組み立てていっても良かったのではないかと思いました。情報の三大栄養素(思想、事実、ノウハウ)についても、もう少し掘り下げるなり、そこを軸とするなり手をかけて欲しかった。
読了日:05月15日 著者:アバタロー
そして、バトンは渡された (文春文庫)そして、バトンは渡された (文春文庫)感想
◎主人公の優子には、父親が三人、母親が二人おり、家族の形態は、十七年間で七回も変わった事がある女子高生です。しかし、本書の冒頭は、「困った。全然不幸ではないのだ。」という、優子の独白から始まります。複雑な家庭環境に、何か不幸や我慢がありそうだと世間の人は想像してしまいます。しかし、優子の保護者たちは、それぞれの愛情を持って優子に接し育てるので、優子は決して不幸ではないのです。確かに、他人と比較して、足りない部分を不幸と考えれば不幸なのでしょうが、優子はそうしません。家族について深く考えさせられる作品です。
読了日:05月18日 著者:瀬尾 まいこ
新世界より(上) (講談社文庫)新世界より(上) (講談社文庫)感想
☆ 超能力のある世界をモチーフに人種差別など考えさせられる小説です。主人公は渡辺早季。彼女は、約1000年後の日本に生まれ、超能力の訓練する学校に通います。早希の住む神栖66町は、安全な土地ですが、その外は危険な世界です。危険の一つバケネズミは、哺乳類ですが、蟻や蜂のように、女王を中心とするコロニーで生活する生き物です。そのくせ日本語も喋れるほど優れた知能を持っています。人間は自分たちの生活のため、バケネズミを支配し、奴隷のように使役させています。上巻は早希達が神栖66町の外に出て初めて世界を体験する話。
読了日:05月20日 著者:貴志 祐介
新世界より(中) (講談社文庫)新世界より(中) (講談社文庫)感想
☆ 土蜘蛛討伐を終えて、つかの間の休息を取る、早希と覚。ピンチを脱出したと思っている早希に覚はまだピンチは続いていると言う。ようやく大雀蜂のコロニーを脱出し、サマーキャンプを切り上げ、神栖66町へ戻る一班の面々に、教育委員会の事情聴取が行われる。一班がミノシロモドキから得た禁断の知識。そして、時が過ぎ、運命に弄ばれる一班の面々は再び望まない別れを迎える。
読了日:05月23日 著者:貴志 祐介
新世界より(下) (講談社文庫)新世界より(下) (講談社文庫)感想
☆ とうとうバケネズミ達が人間たちに復讐する日がやってきます。これまで従順に人間に対してきたバケネズミの行動とは全く異なり予測がつきません。これまでバケネズミを虫けら同然に殺してきた人間たちが、逆にバタバタ殺されていきます。呪力なんかあっても、バケネズミたちの巧妙な作戦によって次々に犠牲が増えていきます。何故、バケネズミたちは反乱を起こしたのでしょうか?主人公は、絶体絶命のピンチをどうやって切り抜けたのでしょうか?物語の最後にたどり着く答えには、きっとゾッとすると思います。
読了日:05月26日 著者:貴志 祐介
人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学感想
◎ 本書は、頼み事という切り口で人間関係について考えさせられる良いテキストだと思います。三部構成からなる本書の第一部では、人に頼み事をするときに誰もが抱く抵抗感とその誤解について。第二部は、相手の自律心に任せ、決してコントロールされているように感じさない頼み方について。第三部では、有意義な人生を過ごしたいという思いを尊重し、誰もが有意義に人生を送るためのアプローチについて、学ぶことができました。
読了日:05月28日 著者:ハイディ・グラント

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