2021年3月4日木曜日

D・カーネギー 人を動かす 文庫版


『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編300日目

 いよいよ、ブックカバーチャレンジ番外編も300日に到達しました。最近は、この記事を書くことで、一杯一杯になってしまい、新しい本を読む暇がありません。しかし、残りあと65日続ければ、1年となりますので、もう2ヶ月なんとか続けて行きたいと思っています。最初は100日くらい続けて終わろうと思っていたのですが、紹介したい本を絞り込む事が出来ず、ズルズルと続けて来ました。これから先は、とっておきのお勧めの本ばかりになって来ますので、是非最後までお付き合いいただきたいと思います。

 さて、今日お勧めする本は、タイトルとは逆に、人を思い通りに動かすなんて無理ですよ!って言う本です。

 本書は、1936年に初版が発行されて以来、度重なる改訂を加え、著者の死後26年後に改訂された1981年版を翻訳したものです。まさに人間関係を語る古典として、多くの人に知られる本です。

 本書の主旨は、人を思い通りに動かす事はできないよって言うことだと思います。本書の冒頭を飾るのは、多くの人を殺した凶悪な殺人犯も死刑に処されるときに、「自分を守ってきただけなのに、こんな目に遭うなんて酷いと」考えていたという事例です。

 凶悪犯ではない我々は尚のこと、自分は正しいと信じて生きています。自分が間違っていると考えて生きている人はいません。ですから、自分の考えを押し付けたり、人の過ちを指摘したとしても、絶対に自分の思う通りに人は動いてくれないのです。

 少しでも、相手を動かし自分の求める方向に事態を進めていくには、次のことが大切になります。一つは相手が正しいということを認めること。相手の「自己の重要感」を満足させるよう誠実に率直に褒めること。最後に相手の立場に立って相手が強い欲求を起こすような提案をしていくこと。以上が、人を動かす三原則とのことです。

 他に、人に好かれる六原則、人を説得する十二原則、人を変える九原則が語られています。それぞれ、相手に働きかけるテクニックのように見えて、一番大事なのは、相手の立場にたち、相手の欲求に働きかけるなど、相手任せにするためのテクニックです。あまりにも相手に譲りすぎのように見えますが、それが相手の行動を導く最善手のようです。

 この本の内容を理解すれば、職場のパワハラ、モラハラは無くなってしまうのではないかと思います。是非ご一読ください。

 

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