2021年2月16日火曜日

モーニング編集部 , 朝日新聞社 40歳の教科書NEXT──自分の人生を見つめなおす ドラゴン桜公式副読本『16歳の教科書』番外編


『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編284日目

 帰宅時、職場から長岡駅までバスに乗ります。そのバスが新幹線発車の3分前位に駅に着くので、バスを降りたら200mほど走ります。毎年1月に行われる西宮神社の「福男選び」みたいに駅構内を走り抜けます。30分もかからず、次の新幹線が来ることは分かっていますが、走れば間に合う状況なら私は迷わず走ります。今日は在来線が風で運休、遅延が頻発しダイヤはメチャクチャですが走るのです。新潟駅で発車を待つ間、呑んで帰れるかも知れませんからね。

 さて、今日お勧めする本は、先日紹介した「40歳の教科書」の続編です。

 前回は子育てに関する課題がテーマでしたが、今回は人生の折り返し地点とも言える40歳代をどう過ごすのかと言う、自分の人生に対する課題についての講義となります。

 本書では『40歳は人生の折り返し地点か?』『「心の危機」をいかに乗り越えるか』『親との関係を問いなおす』『経験を武器にするには、何が必要か?』と言うテーマについて、それぞれ3人ずつ総勢12名のスペシャリストたちが、特別講義を行うという体裁で意見を述べています。

 本書の冒頭でも前回同様、開講の辞として、本書の意義、狙いが記されています。今回は「自分以外の誰か」を優先するあまり、おろそかにしてきたかもしれない「自分」に焦点を当てたとのこと。少しずつ忍び寄ってくる心身の衰え。30代から40代にかけて急増する心の病と心の危機。新たな段階を迎える親との関係。そして確かな武器として残された、過去の経験。40歳の今考えてもらいたく、テーマに据えたそうです。

 『40歳は人生の折り返し地点か?』と言うテーマでは、人生いつでも通過点と言う青木功氏の言葉が熱くて、とにかく良かったです。他にも、脳は年齢とともに衰えるということはない。むしろ向上する能力があるという池谷裕二氏。など、40歳は決して下り坂の入り口ではないことが伝わってきます。

 『「心の危機」をいかに乗り越えるか』では、「うつとは人が疲労しきった状態のことである」と定義する下園壮太氏が登壇。心は体と同様に疲れてしまうものなのだそうです。若いうちは有り余る体力を頼りに遊びまくってストレスを発散できるのですが、歳を重ねると心のリフレッシュより先に体が疲れ、心にも負荷がかかるとの事です。「心の風邪」という表現はうつが簡単に治るという誤解を生みかねないので、「心の骨折」と呼ぶことにしているそうです。

 また、『経験を武器にするには、何が必要か?』では、経験を重ねれば良いというものではない。感性を鈍磨して感動が薄れてしまう危険性をはらんでいると言う亀山郁夫氏の警鐘は非常に参考になりました。

 40歳ではないかもしれませんが、今の自分を向き合うきっかけとして、本書を手に取ってみては如何でしょうか?

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