2021年2月9日火曜日

東京新聞社会部 編 新編 あの戦争を伝えたい (岩波現代文庫)


『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編277日目

 電気自動車メーカーのテスラがビットコインを15億ドル分買ったとの事で、ビットコインが暴騰しています。昨年末私が買った時の価格から、2ヶ月ちょっとで倍になってしまいました。テスラは、ビットコインによる決済も視野に入れているそうです。私の目標は、ビットコインで物の売り買いができる時代まで保有することなので、いくら上がろうが下がろうが、関係ないのです。有事の金という言葉もありますが、ビットコインはこれから先の金になりうる資産とも言われています。あと5年待てば、安定した資産となると思います。もし、興味のある人がいたら、焦らずに、まだ一回は暴落する時が来ますので、それまで待ってから始められると良いと思います。

 さて、今日お勧めする本は、戦後60年目に新聞で連載された、戦争経験者の体験談です。

 本書の特徴としては、戦後60年ということもあり、戦時中はまだ10代の子供であった証言者が多いこと。軍人ではなく、民間人として戦争を経験した人が多い事です。

 本書を通じて感じるのは、あの戦争はどこをどう切り取っても凄まじい悲しみに溢れている歴史であるという事です。沖縄、玉砕、原爆、空襲、特攻、大和、韓国中国への加害、シベリア抑留、BC級戦犯。それぞれ一つ一つ、背負って行くのも、語ることも耐えられない非情な体験談だと思いました。

 そして、それぞれの証言者は、昔は話せなかったが、ようやく話せるようになったとか、話さなければいけないと感じるようになったとか、とにかく傷の深さが凄まじいと感じました。良くぞこれだけの証言を集めてくれたと、編集に関わった方々にも感謝したい気持ちでいっぱいになりました。

 そして、私は本書で原爆、空襲など日本人が被害者となる歴史を学びましたが、それでも中国、韓国へ害をなしたという歴史を重く受け止めて行きたいとあらためて思いました。

 沖縄戦でひめゆり学徒を戦場に引率した仲宗根政善元琉球大教授(1995年没)が1970年の日記に記した「アメリカの憲法には戦争体験の血がにじんでいない。日本の憲法も血のいろが次第にあせつつある。憲法から血の色があせた時、国民は再び戦争に向かうだろう」という言葉は、大切な言葉として、心に刻んでおきたいと思いました。

 

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