2021年5月16日日曜日

全ての本は三つの情報で成り立ってます

 以前にも触れましたが、文化庁の調査では、16歳以上の日本人の約半数が月に一冊も本を読んでいません。という事は、月に一冊でも読めば、逆に約半数の読書家となるのです。新書やビジネス書であれば大体200ページ位のものが多いので、毎日7ページ。小説であれば、大体450ページ位が平均なので、毎日15ページ読めば、月に一冊読み終える事ができます。ネット記事を読んでる時間に、スマホの代わりに本が手元にあれば、簡単にクリアできる数字だと思うので、ぜひ試してみて欲しいなと思います。さて、本を読みましょうと言ったって、本を読む必要が思いあたらない人には意味がありません。まあ、私は単に本を読む事を目的にするのもありだと思いますが。

 さて、今日ご紹介する本は、書評YouTuberによる読書指南書ですが、outputよりは、inputの解説や、どんな本を読んだら良いかという選書に対して、ページを多くさいています。

 本書には、情報の三大栄養素という事について述べており、ここが私には目新しかったです。本に限らず、メディアは三つの情報で成り立っているそうです。その三つとは、思想、事実、ノウハウだそうです。先にも述べましたが、本を読む必要について、どんな本を読み、どんな情報を得るのか、「情報の三大栄養素」について意識することも、いいのではないかと思います。

 たまたま、私も著者と同じようなことを考えていました。私の仕分けは、「自分」「世界」「技術」です。昔から、伝えられてきた情報は、この三要素であらわされると思っています。「自分」とは、思想、哲学、人生訓など、どう考えてどう生きていくのか、自分の内側に向けての情報です。「世界」とは、この世界がどうなっているのか、科学、社会、歴史など事実に基づく情報です。そして「技術」とは、「自分」のために「世界」に働きかけるノウハウや、手段など伝承のための情報です。

 ちなみに、本書の割合は、「自分」2「世界」1「技術」7と、なっていまして、ただの読書ノウハウだけで無く、読書に対する思想、本に関する事実を知るためにもよろしいかと思います。

 エピローグにある、読書が嫌いだった自分が、書評YouTuberとなるきっかけになった、高校時代の恩師とのやりとりは、非常に示唆に富むもので、これだけでも本書を読む価値があったなと思っています。
 

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