2020年10月18日日曜日

山口 真由 リベラルという病 (新潮新書)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編163日目


 アメリカの大統領選挙も後2週間余りとなりました。ここに来て、トランプ大統領が若干支持率を上げて来ましたが、依然バイデン氏有利の状況は変わらない様です。期日前投票も、かなりのハイペースで進んでいますが、コロナを警戒する民主党支持層の割合が多いそうです。そんなことから、決着が着くのは遅れそうとの見方もあるそうです。


 さて、今日お勧めする本は、大統領選の基礎知識、アメリカにおけるリベラルについての解説本です。


 本書の主旨は、リベラルって日本では正しく理解されてないんじゃないの?という事だと思います。


 民主党と共和党はリベラルとコンサバに分けられます。コンサバは、そのまま保守と訳す事が出来ますが、リベラルはしっくり馴染む訳語が無さそうです。


 そこで、本書はアメリカにおけるリベラルの根底の考え方から始め、最近の問題からもリベラルについて、分かりやすく伝えてくれます。


 そして、日本ではリベラルと言う観念がどの様に受け止められているか、様々な事例を紹介しています。すると、日本のリベラルは、本家アメリカのリベラルを曲解しているため、矛盾が生じているとの事。


 例えば、予算の配分権を権力の源として手放さず、バラマキ政策を行う日本の自民党は、アメリカでは、リベラルと見られる。それをリベラルと言われる朝日新聞などのメディアが叩くから、日本ではイデオロギーの対立は見られないのだそうです。リベラルがリベラルを叩く構造が日本のリベラル。自民党の中でもコンサバ的な主張をしたのは、小さな政府を目指した小泉純一郎ぐらいだったそうです。


 とにかく、リベラルって言葉は格好が良いので、使いこなせる様になるにも、本書を読んでアメリカでは人生哲学にもなっているリベラルについて、考える機会を持つと良いと思います。


😊



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