2021年4月3日土曜日

サイモン・コンウェイ=モリス 進化の運命-孤独な宇宙の必然としての人間


 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編ラスト36日

 隣家のハクモクレンも盛りを過ぎて散り始めました。そんな中、我が家のウッドデッキにネズミの毛皮の様な物が落ちており、慌てましたが、モクレンの花芽が開いて落ちてきたものの様です。あのフカフカな花芽は落ちてきても、やはり動物の毛皮の様で、これも一つの収斂進化なのかと不思議に思いました。

 さて、今日紹介する本は、生物の収斂進化の不思議について解説した本です。

 収斂進化とは、サメとイルカの様に方や魚類、方や哺乳類にも関わらず、ヒレを持つ様に、環境に適合する様に進化していく事を言うそうです。

 ダーウィンの進化論が一つの種から突然変異が起こり自然選択により、様々な種に進化していく事を説くのと、逆に、種は違っても環境に適合するように生物は 似たような機能を取得してきたという進化を様々な事例で紹介しています。

 私は、見ることについての収斂が面白いと思いました。見るという機能のため、我々脊椎動物はカメラのようにレンズを調節してピントを合わせるカメラ眼を持っていますが、昆虫などの節足動物は複眼により見る機能を獲得しています。また、イカやタコのような頭足類は、脊椎動物とよく似たカメラ眼を持っていますが、由来や仕組みが全然違っていて、それぞれ進化の中で獲得しているのです。

 本書は、一筋縄ではいかない進化についての議論が専門用語てんこ盛りでなされており、本文だけで500ページ、索引と引用でさらに200ページと非常に読みづらい本です。正直言って私も全く理解できていない本なのです。そのため、誰にでもお勧めできる本ではありませんが、内容が非常に興味深いので紹介しました。もし、誰か詳しい方おられたら、是非私に教えてください。

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