2021年4月28日水曜日

菅 広文 京大芸人 (幻冬舎よしもと文庫)


『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編ラスト11日

 勉強しない受験生の親はこんなにもドギマギするものなのかと、我慢の日々が続いています。ついつい、本人のためにならないだろうお説教をしてしまう事もあります。しかし、今日は本人から嬉しい報告がありました。曰く、自分はYouTubeなど見る事をやめられないから、見る事をやめるのではなく、見るものを変えるようにするとの事。例えば、YouTubeのこれまでのチャンネル登録を解除して、勉強関連や志望校の動画を新たにチャンネル登録するとか、寝る前に聴いていたラジオ番組をラジオ英会話に変えるなど。受験に向けて、いろいろ考えて取り組んでいる事がわかりました。まだまだ始めたばかりとの事ですが、陰から応援に徹したいと思いました。もちろん、自分の親はどれだけ神経が太かったのかと、尊敬の念は高まるばかりです。

 さて、今日お勧めする本は、高学歴お笑い芸人ロザンのデビューまでを書いた小説です。

 本書の魅力は、京大卒宇治原の超人的に合理的な勉強法がつまびらかに公開されているところです。

 本の帯にも、「これを読めば一年で京大に受かります!たぶん」と記されている事はあると思いました。とにかく合理的で無駄がありません。

 宇治原の受験までのステップは、まず、年間のスケジュールを立てる事。最初に志望校の赤本を解いてみて自分の実力と合格者のギャップを知ること。序盤での模試の結果に一喜一憂せずスケジュールの消化に集中して取り組む事。合格者の勉強時間を参考に1日の勉強時間を決める事。勉強時間のリズムを崩さないように色々工夫する事。教科書は丸暗記する事。各教科ごとに最適な勉強法に徹する事。

 まあ、これだけやれば、いい大学に受かるであろう事は想像がつきますが、実施するのは、人並みの精神力ではできません。高性能勉強ロボットとして、囃し立てられた、宇治原が、本書の中では、丸裸の状態まで分析されています。

 受験生の親に限らず、何か勉強をしている人には、とても参考になる本だと思いますので、是非ご一読ください。

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