2020年11月22日日曜日

東野 圭吾 流星の絆 (講談社文庫)

『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編198日目


 GOTOキャンペーンに規制がかけられるとの報道がありました。残念ながら、政府は最悪の選択をするようです。確かに感染は拡大していますが、これは、自粛ブームも終わり、経済活動が活性化してきている影響だと思うので、関係者は織り込み済みの事態だと思います。もう少し腰を据えた政策をとって欲しいと思いました。


 さて、今日お勧めする本は、12年前に大ヒット、ドラマ化もされた東野圭吾さんの感動作です。


 この作品の魅力は、犯罪に手を染めながらも寄り添って生きる、兄弟3人、功一、泰輔、静奈のお互いをいたわり合う兄弟愛だと思います。


 功一、泰輔、静奈の3人は、まだ小学生の夏に、3人で家を抜け出して流星を見に行った夜、何者かに両親を殺され失います。


 その後、事件が発生してから14年、事件は時効を迎えようとしていますが、犯人逮捕はおろか、手がかりすら見つかりません。


 その頃、3人はふとした事から、チームを組んで詐欺を犯す事を生業とするようになっています。施設育ちで頼りとするものが無い3人が、生きていくには、犯罪に手を染めるしかなかったのです。


 そんな中、ある大きな詐欺を仕掛けようとして、レストラン経営者の戸神行成に近づいたところ、その父、戸神政行が両親の事件の犯人だと3人は気が付きます。そして、戸神政行を警察に逮捕させることを目的に変更した詐欺を進めていく中、重要な役割を担うはずの妹の静奈が、こともあろうか仇の息子である、戸神行成に恋心を抱いてしまいます。


 強い絆で結ばれた優しい3人はどのような決断をするのか?両親の仇はうてるのか?最後まで全く先の読めない展開にページを捲る手が止まりません。


 もう一つの作品の魅力として、私は、騙されるターゲットである戸神行成が、自身の持つ誠実さや優しさだけで、3人の計画を狂わせていくところが凄く面白いと思いました。



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