2020年8月19日水曜日

貫井 徳郎 さよならの代わりに (幻冬舎文庫)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編103日目


 形あるものは必ず壊れる。諸行無常。家族や、大切な友達も、ずっと一緒にいるわけではありません。わかってはいますが、平常心のままではいられないものですね。


 さて、今日お勧めする本は、そんな時間の流れや無常などそっちのけ、タイムスリップして来た未来人が、殺人事件の謎を解くと言う、トンデモ設定のお話です。


 正直言って、謎解きのところは、それほど面白くないのですが、事件をきっかけとした、未来人祐里と主人公のラブストーリーとして楽しめました。


 タイムトリップものでは東野圭吾さんに時生という作品がありますが、本作とわりとかぶるところがあるような印象を受けました。


 どうしてもタイムトリップものは時間の宿命や絶対性から切ない話になってしまいがちであるのですが、この物語はとくに悲しいと思います。祐里の孤独な戦いに、最後はとても感動しました。


 番外編では、ジャンルに拘らず、自分がもう一度読みたい本、どうしても人に勧めたい本を上げております。


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