2020年12月19日土曜日

百田 尚樹 フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編225日目


 今日の未明、近所で火事があり、一人暮らしのおじいさんが亡くなってしまいました。巻き上がる火の粉や、炎の勢いに、あらためて火事の怖さを感じました。風は強かったのですが、延焼が無かったのが不幸中の幸いでした。寒い夜、懸命に消火にあたった消防の方々に感謝です。


 さて、今日お勧めする本は、人の死を知る能力をめぐる小説です。


 本作のテーマは、自分の生命は他人のために使うべきか?という事だと思います。


 主人公は、町工場で働く木山慎一郎です。慎一郎は、幼い頃に家族を火事で失い、友人も恋人もなく、 天涯孤独の身で日々過ごしています。


 しかし、あることから他人の死の死期を視る力を持っていることに気が付きます。慎一郎はその能力を活用して何人かの生命を救う様になりますが、それと比例して自分の身体が不調になって行きます。


 そして、ある日自分と同じ能力を持つ黒川という人物に、人の生命を救うたびに、自分の生命が犠牲になることを知らされます。他人の生命を救うために、自分を犠牲にすべきかどうか?慎一郎は、過酷な選択を迫られます。


 感涙のラストに向けて一気読み必至の傑作です。ぜひ、ご一読ください。

 


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