2020年12月7日月曜日

エドワード ハリソン 他2名 夜空はなぜ暗い?―オルバースのパラドックスと宇宙論の変遷

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編213日目


 「はやぶさ2」の、小惑星の砂が入っているとみられるカプセルが、オーストラリアで回収されたそうです。日本の技術力を世界に見せつける、大きな成果だと思います。素直に嬉しい。


 さて、今日お勧めする本は、夜空が暗いという一見当たり前のことから宇宙論の変遷を説く、一冊です。


 なぜ夜空が暗いのか?オルバースのパラドックスから考えるとなんとも不思議な現象だからです。オルバースのパラドックスとは、「宇宙の恒星の分布がほぼ一様で、恒星の大きさも平均的に場所によらないと仮定すると、空は全体が太陽面のように明るく光輝くはず」というパラドックスです。


 乱暴かもしれませんが簡単に言うと、星の数が無限にあるのなら、空一面に星があり、夜空も明るくなる。と言う話。現実として夜空は暗いので、パラドックスなのですが。


 本書では、オルバースのパラドックスについて、宇宙論の変遷に依りながら、説明を進めて行きます。この宇宙論というのが、とても面白い。もともと、宇宙論の発展がキリスト教圏で進められてきたこともあり、宗教と深く関わりながら、議論されてきたことがわかります。


 少し分厚く、手に取りづらい本ではありますが、とても面白いので、ぜひご一読ください。


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