2020年9月18日金曜日

池井戸 潤 ようこそ、わが家へ (小学館文庫)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編133日目


 半沢直樹シリーズの新刊が昨日発売されました。私は、Amazonのkindleで購入予約していたので、気付いた時には既に読めるようになっていました。紙の本なら、思い出す、本屋に行く、本をレジに持って行き会計と言う過程が全て省略されるのですから、圧倒的に便利です。しかし、これまでお世話になってきた、リアル本屋さんの事が心配になります。


 さて、今日お勧めする本は、半沢直樹ではありませんが、池井戸さんの2013年に出た文庫書き下ろしのオリジナル長編小説です。


 この作品は、銀行から出向して働くサラリーマンが家族と共に、ストーカー被害を乗り越えるという物語です。


 主人公の倉田太一は、駅で割り込みを注意しただけで、家にストーカーまがいの被害を受け始めます。この、何者かわからない相手から嫌がらせを受けるところが恐ろしいんです。


 そして、ちょっと頼りない主人公を家族(特に長男)が明るく強く支えるところに、家族の大切さを感じてすごく癒されます。


 また、主人公が銀行から出向して働く会社でも不正の疑惑を抱き、会社の危機回避に懸命に働く事になりますが、社長からは全く聞き入れてもらえません。そして、ここでも出来る部下に助けられる事になります。


 匿名社会と言われる現代に起こりうる恐怖に立ち向かうサラリーマンのお父さんの物語。池井戸さんならではの読後感の良さは本書でも健在です。


 番外編では、ジャンルに拘らず、自分がもう一度読みたい本、どうしても人に勧めたい本を上げております。


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