2020年9月1日火曜日

伊坂 幸太郎 終末のフール (集英社文庫)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編116日目

 突然の首相交代の話題にマスコミの関心が移ったため、ようやく、コロナ騒動も落ち着いて来たように思います。実際8月の半ばから実効生産数も1を下回り、ピークは超えたと言える状況となってきました。あとは指定感染症からの解除を待つばかりです。


 さて、今日お勧めする本は、人類は滅亡に向かって行く時、どの様に過ごすのかを描いた小説です。


 舞台は、8年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡すると予告されてから5年が過ぎた小康状態と設定されています。このさじ加減が絶妙で私のツボです。そんな一時のパニックが過ぎ去った後、それぞれの登場人物がそれぞれの1日を過ごしていきます。


 私が特に印象に残ったのは、あと3年しか時間が残されていない中で、子供を産むという話です。未来への希望と絶望がまじりあって、いろいろ考えさせられる話でした。


 絶望を軽やかに描く伊坂幸太郎の快作です。


 番外編では、ジャンルに拘らず、自分がもう一度読みたい本、どうしても人に勧めたい本を上げております。


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