8月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3474
ナイス数:198
ようこそ実力至上主義の教室へ4 (MF文庫J)の感想
◯無人島サバイバルの試験が終わり、クルーズ船内で特別試験の後半戦が行われる。試験は『シンキング』を問うもの。干支になぞらえた12のグループに分け、それぞれのグループに割り振られた優待者を当てるもの。今回は、軽井沢と平田の過去が明かされ、新たな関係が築かれていく中で主人公綾小路は、さらに闇の濃いキャラクターになっていく。高円寺、龍園、一ノ瀬の能力の高さに圧倒される。
読了日:08月05日 著者:衣笠彰梧
ウイルスがわかる―遺伝子から読み解くその正体 (ブルーバックス)の感想
◯著者自身のvero細胞を使ったウイルス研究について語られている箇所は非常にドラマチックで、研究現場の臨場感が伝わって来た。まるで、大学の講義のように、ウイルスについての説明が続くが、内容が広く専門的で、素人にはついていけないレベルでした。しかし、専門用語などの予備知識を持った上で読めば、ウイルス研究の有用性はもちろん、奥深さと可能性が伝わってくる良いテキストだと思います。
読了日:08月12日 著者:清水 文七
ようこそ実力至上主義の教室へ4.5 (MF文庫J)の感想
◯夏休み後半の出来事が並ぶスピンオフ短編集。本編同様、謎解きの要素もあり、単なる短編ではないように工夫がある。須藤の良いところが見られるところと、葛城の弱い側面が見られたところが良かった。綾小路については、チートな所は良いが、掴みどころがなく、あまり好きになれない主人公である所は相変わらず。
読了日:08月12日 著者:衣笠彰梧
ロスジェネの逆襲 (文春文庫)の感想
☆人は何のために働くか、問われる作品だったと思う。瀬名の父は借金返済の為に働き生命保険で返済すべく命を絶った。主人公半沢は、自分を必要とされる場所にいてそこで活躍する事が一番幸せという。そして、よくある世代論についても、ロスジェネ世代の不満に理解を示しつつ、その問題意識から得た答えで、世の中を変えていけと説く。働く人全てに力を与えてくれる作品。
読了日:08月14日 著者:池井戸 潤
銀翼のイカロス (文春文庫)の感想
◎帝国航空の再建という仕事が、頭取のリクエストにより旧T派閥の審査部から半沢にふられてくる。行内の派閥の争いもある中、帝国航空の再建計画に修正を加え、再建の道筋は出来たかのように見えた。しかし、その緒についたところで、政界では野党が政権をとり、せっかくまとめた修正再建計画を反故にし、国土交通大臣の私設機関タスクフォースが帝国航空再建のため各銀行に大規模な債権放棄を要求してくる。半沢は金融機関のスタンスを堅持し、政治家からの無茶な要求に一歩も引かず、対峙していく。半沢のシンプルかつ強い仕事感に感動を覚える。
読了日:08月14日 著者:池井戸 潤
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」の感想
◎仏教の奥義を説く本と言っても良いのでは?ブッダの元々の教えにてらして、実用的で、合理的な現代にも使える考え方を説いた本。主に、心の反応を見ること、合理的に考えることにより、「心のムダな反応を止めることで、いっさいの悩み・苦しみを抜ける方法」を丁寧解説している。言葉は優しいが深い内容なので、何度か読み返す必要を感じる。
読了日:08月16日 著者:草薙龍瞬
自業自毒 平成とわた史の感想
◯ラジオパーソナリティ遠藤麻理さんの2冊目のエッセイ。雑誌連載記事とラジオで語ったコラム、平成各年を振り返る書き下ろしの三部構成。平成各年を振り返る平成とわた史では、紆余曲折の末にモーニングゲートのパーソナリティとなった麻理さんのやりたい事に向かっていく様子が伝わって来て、とても良かったです。
読了日:08月19日 著者:遠藤麻理
ぼくが正観さんから教わったことの感想
◯小林正観さんの教えである、『不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句を言わないこと』『目の前の現象を「うれしい、たのしい、しあわせ」と受け取る』『日々起きる出来事に対して「ありがとう」と感謝する』その実践から、人に喜んでもらえるようになる事が大切。などの紹介と、正観さんの生き方そのものを、知ることが出来る。正観さんの書籍は、多々あるが、第三者が語る事により、その教えが真実味を増しているように感じる。
読了日:08月22日 著者:高島 亮
会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)の感想
☆ ある仕事の過程で、マグロ漁船に同行する事になったサラリーマンの書いた本で、マグロ漁についての紹介と、漁師達との会話から得た著者の気付きが記されている。中でも、漁師達との会話が良い。方言丸出しでユーモラスな漁師達の言葉には、地に足のついた、説得力のある教訓が含まれている。以下書抜、つまりの、おいどーらは、おいどーらにできることをすべてやったんど。それから後のマグロが捕れるかどうかなんて、海が決めることど。齋藤ら陸の人たちは、人間ではどうにもならんことまで、なんとかしようとしちょる。それが疲るる原因よ
読了日:08月24日 著者:齊藤 正明
多動力 (NewsPicks Book)の感想
△ホリエモンが自分のライフスタイルについて、言い訳を並べているだけに過ぎない本。すぐに読みきれる内容なので、刺激が欲しい時に読んでみるのが良いのかもしれない。多角的な視野を求めるのであれば、一読の価値は多分ある。
読了日:08月25日 著者:堀江 貴文
方丈記 (光文社古典新訳文庫)の感想
◯方丈記の現代語訳と原文。鴨長明の詠んだ歌、発心集の貧男、差図を好む事がおさめられている。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」で始まる方丈記は、現代語訳ではあの名調子が残らないものの、わかりやすくとても良かったです。大災害に見舞われ、この境地に至ったのかと思うと、なお説得力が増して感じました。
読了日:08月26日 著者:鴨 長明
棲月―隠蔽捜査7― (新潮文庫)の感想
◎シリーズ7まで来て、主人公竜崎に微妙な変化が訪れる。降格人事として大森署長となったはずが、異動の噂の中で今の職場に愛着を感じ、これまで合理的一辺倒で済ませてきた自分自身の変化に戸惑う。貝沼副署長はそれを竜崎の視野が広くなったと称し、妻は大森署が竜崎を成長させたと言う。ますます人間的魅力が増してきた竜崎を確認できる一冊。
読了日:08月27日 著者:今野 敏
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