2021年1月13日水曜日

ケン キージー カッコーの巣の上で  (白水Uブックス192/海外小説 永遠の本棚)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編250日目


 すごい寒波も抜けて、ようやく緩んできました。雨も降ってきて雪を溶かしてくれるのですが、屋根の雪が重くなるので、少し心配です。道路脇の雪は例年よりかなり多く積み上げられ、溶けるのに時間がかかりそうですから、車での移動もしばらく不便なままのようです。まあ、あと一月もすれば雪も消えますから、焦らず雪解けを待とうと思います。


 さて、今日お勧めする本は、精神疾患の患者を絶対的な管理下に置く病院を相手に自由を求める男の物語です。


 主人公はマックマーフィー、物語の語り手は、チーフというあだ名のネイティブアメリカンです。マックマーフィーは、刑務所の強制労働を逃れるために精神病を装い、精神病院へ収容されるような、ならず者です。


 そんなマックマーフィーがカッコいい! 刑務所に入れられるただのならず者ですから、絶対的な支配者である病院側の言うことを聞かないんです。むしろ何回怒られても立ち向かう。その姿が、精神病院内で家畜のように飼いならされている患者たちに対して、自分らしく生きる意欲を蘇らせ、病院の雰囲気を変えていきます。数あるエピソードの中でも、特に患者たちで船を借り、釣りに行った話がとても痛快でした。


 ロックな男の生き方をガッツリ教えてくれる小説だと思います。ぜひご一読ください。



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