『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編246日目
今日は雪で出かけるのも一苦労ですから、家でサッカー観戦です。第99回全国高等学校サッカー選手権大会では、昨年に引き続き新潟県代表帝京長岡高校が準決勝まで進んでいます。相手は山梨学院高校。前半早々に2点を取られ、勝負あったかと思いましたが、後半に2点を取り返し同点。その後も攻め続け、あと一歩というところまで行きましたが、後半も同点で終わりPK戦になりました。1年生GK佐藤くんが好セーブをみせましたが残念ながら敗れてしまいました。しかし、2年連続ベスト4は立派な事だと思います。帝京長岡のお陰で、我が県のサッカーもレベルが上がり、本当にありがたい事だと思います。
さて、今日お勧めする本は、今年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公で、「日本資本主義の父」とも称される渋沢栄一の代表作です。
タイトルにある、算盤は経済活動全般を指して使われています。このタイトルは、渋沢が道徳に則った経済活動が大切であると信念を持っている事からつけられているとのことです。
渋沢は江戸時代の富農の生まれですが、論語などを学び、父親に同行して商いを学ぶなど、比較的教育環境に恵まれていた人です。そこが根本にあるのか、本書を通して渋沢が訴えるのは、教育の大切さです。とりわけ、江戸時代は学問は武士の特権で、商人、農民には不要とされていたとのことですが、渋沢はこれに異を唱えます。むしろ、商売には道徳が必要であり、論語を勉強することは息の長い繁盛をもたらすと説きます。
本書では、豊臣秀吉や徳川家康など歴史上の人物を例に挙げ、その長所や努力について説明していきます。江戸時代の人が語る歴史上の人物評は何か生々しく思えて参考となります。
とにかく、本書では勉強の大切さが何度も語られます。武士しか習うことができなかった道徳を明治になり一般市民が学べるようになったのに、学んでいないのは勿体無いと訴えています。
渋沢の描く理想郷は、よく学び道徳を根本に据えた商売に励む国民による国家だと思われます。少し難しくて読みにくい本ではありますが、渋沢の願った未来になっているのか本書を読んで確かめてみると良いと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿