『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編242日目
コロナの勢いがおさまらず、緊急事態宣言が出される見通しとのこと。昨年暮れにヨーロッパ各国で非常事態宣言が出された国も多かったので、日本も出した方が良いんじゃないかと考えた人も多いと思いますが、そのような国は、人口あたりで言えば、10倍以上の感染者数を抱えている国です。日本では、ここからまた、緊急事態宣言から、ロックダウン、救済政策とするためのお金がないので、正直有効な手段を打つ余裕が無いと思っています。政府には頑張って検討していただきたいです。
さて、今日お勧めする本は、警察小説の人気シリーズ隠蔽捜査のスピンオフ短編集です。
本作は、シリーズ主人公竜崎伸也の幼馴染で同期のライバル伊丹が主人公の短編集となっています。シリーズでの設定(役職等)をそのまま使っているので、シリーズの読者としては読みやすい作品です。
私大卒キャリアという、警察官僚としては反主流派である伊丹はそのコンプレックスを埋め合わせるため、刑事部長という地位にありながら、現場主義を標榜し懸命に仕事にあたっています。そんな日々、問題に行き詰ると伊丹は竜崎に意見を求め、それに対して竜崎は愛想のなく原理原則の言葉を返します。それを受け、伊丹が解決に至るという、このやり取りがとてもイイ。原理原則の破壊力がすごいとでも言おうか、スカッとします。
この短編集だけ読んでも、面白い作品ですし、シリーズの世界に入って行くためのガイドとしても良いので、未読の方にもお勧めです。
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