『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編ラスト22日
ゆたぼんという不登校YouTuberが、最近小学校を卒業して、中学にも行かないと宣言した事がネットで話題になっていました。ゆたぼんについてではなく、今回の騒動に対してだけ私の考えを書いておきます。まず、ゆたぼんの家の事はほっときましょう、よその家の事です。次に安易な学校教育批判は良くないと思います。逆に義務教育がどうあるべきかの議論は大いにするべきです。また、学校教育のメリットを学力だけで語ることと、学校教育を学力以外のメリットだけで語ることは、両方とも了見が狭いように思います。あと、私自身の経験では、歯を食いしばらないと学校に行けない事もありますが、それはそれで貴重な経験になります。人の言葉に踊らされず、子供を育てていきたいものです。
さて、今日お勧めする本は、ホームレスやネットカフェ難民などの貧困問題を社会的なつながりや、拠りどころからの断絶を示す社会的排除論から考察する本です。
そもそも、外来語である社会的排除とは「主要な社会関係から特定の人を閉め出す構造から生み出された現代の社会問題を説明し、これを阻止して『社会的包摂』を実現しようとする政策の新しい言葉」とのことです。貧困はその弊害の一部に過ぎません。
本書では、ホームレス問題を主に、事例を多く挙げて論じられています。職も家もある生活から会社の倒産等ですべて失ってしまう転落型や、そもそも貧しい生まれで学校も出られず就職もできない長期排除型等、様々な事例を類型化して論じられているところがわかりやすくて勉強になりました。
ホームレスの問題は低学歴などに起因する長期排除型を連想しがちですが、さまざまな社会的つながりからの排除が重なって、その境遇に陥る事も多く、排除の連鎖を止める努力が大事なのだと思いました。
今、スマホなどでこの記事を読める人は、社会的排除された人ではありませんが、自分と社会の繋がりについて考える事も大事と思います。是非ご一読ください。
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