2021年4月7日水曜日

横関 大 チェインギャングは忘れない (講談社文庫)



『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編ラスト32日

 この春の人事異動で最大の幸運は、かつての憧れの上司だった人が改めて自分の上司として赴任してきたことです。これまで、その人を目標に頑張ってきたのですが、どこまで近づけたのでしょうか?

 さて、今日お勧めする本は、将来の夢を聞かれて、カッコいい男になりたいと言いたくなる。そんな小説です。

 主人公は、水沢早苗と航平の親子。並行して神崎、黒木の刑事ペアによる、犯人探しがサイドストーリーとして添えられています。

 まず、早苗は一人息子の航平と暮らす未亡人のトラックドライバー。そんな二人の元へ、記憶喪失という修二が転がり込んできます。その頃、刑務所に移送中の護送車がおそわれ、脱走した囚人の中に、大貫修二という名前があります。

 サイドストーリーの神崎、黒木ペアは、脱走囚人と連続殺人鬼サンタクロースを追っています。

 本書の魅力は、修二のかっこよさだと思います。将来の夢を聞かれて、カッコいい男になりたいと答えた修二が逆に格好いいです。本書では、全篇をとおして、カッコいい男とはどう言うものかということに徹底的にこだわってかなり痛快な小説に仕上がっています。

 どんでん返しが、本書最大の魅力だと思うので、あまり多くをかたる事は出来ないのですが、熱い本です。是非ご一読ください。

 


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