『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編101日目
昨日はNHKのドキュメンタリー、『サザン特別ライブ2020 「Keep Smilin’ ~素晴らしい明日を夢見て~」』を観ました。ご覧になった方も多いと思います。印象的だったのは、コロナ禍で仕事の激減した音響や照明などのスタッフが、今回、仕事の機会をもらった事をめちゃくちゃ感謝していた事でした。私達を楽しませてくれるステージを支える沢山の裏方の人達が、いま苦境に立っているのだと思います。
誤解を恐れずに言えば、音楽に限らず、エンターテインメント業界は、ある意味三密の状況下でサービスを提供してきた業界ですから、コロナとの両立は本当に難しいと思います。それでもニーズがある以上、困難を乗り越えていく必要があります。私も音楽をやっている身として、サザンからかなり勇気づけてもらえました。
さて、今日お勧めする本は、エンターテインメントの一翼、劇団のお話です。
主人公の春川巧は、小劇団「シアターフラッグ」を主宰しています。しかしお金のない劇団ですから、兄の司にお金を借りに行きます。兄の司は、お金を厳しい条件で貸し、そこから劇団の再建が始まります。小劇団「シアターフラッグ」が継続していける劇団に成長できるのか、その取り組みの物語です。
外側の視点から見てくれる鋭いよそ者(兄の司)が、既存の組織を生まれ変わらせるというストーリーは、作者お得意のパターン。しかし、これが痛快で作者の他作品に手が伸びてしまいます。
本作でも、仕事ができる兄と弟の芸術的才能という兄弟のやりとりがとても魅力的に仕上がっています。 楽しむものを見に行って悔しいと思う気持ち。というエンターテイナーとしての視点は確かに目新しいものでした。
番外編では、ジャンルに拘らず、自分がもう一度読みたい本、どうしても人に勧めたい本を上げております。
0 件のコメント:
コメントを投稿