『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編295日目
今日は息子のスキー初体験の指導に、20年ぶりのスキーに行ってきました。雪国とは言え、スキー場まで車で20分というのは恵まれた環境です。こんなに近くにありながら、随分とご無沙汰していたものです。今回改めて感じたのは、スキーはコミュニケーションの多いレジャーだという事。滑っている時は一人ですが、移動するにも声を掛け合い、相手の体調や疲れ具合などもチェックし、リフトでは簡単な反省会。息子との絆も深まった気がします。
さて、今日お勧めする本は、孫子の兵法などから処世術を説く本です。
本書のテーマは、「人生やビジネスで最後に笑うためにはどうすればよいのか」という事だそうです。
著者は冒頭から、孫子の教えの「勝つべからざるは己にあるも、勝つべきは敵にあり」という言葉をひき、孫子の教えに勝ち負けだけではない、不敗という考え方があると説きます。この不敗という概念が、戦略のパターンを増やしてくれるそうです。つまり、勝ちに行く、不敗を守り続ける、不敗の状態からタイミングを見て勝ちに行く。この3パターンです。
インターネットの普及により、勝ち負け、正誤、正義不正義など二つに分ける考え方を強要される機会が増えたように感じます。そんな最近の傾向のなかで、この本のタイトル通り、勝つのではなく不敗というスタンスを目指すことはますます有効になってくるように思います。
そもそも、勝ち負けの要因は個人の才能や努力のみで決する事は無く、外的要因に大きく支配されます。その外的要因の一つにパイが有るか無いかという事が大きく影響しているのです。パイが有るとは求める者に対して分け与える利益が十分にあるという状態を指します。このパイの有る無しで歴史の流れを語る第2章が興味深い内容でした。
多くの故事を引き、先人の知恵に触れるのも非常に面白い。「愚公、山を移す」90歳を越えた老人が山を平らにして道を造ろうと考えました。馬鹿げた話に聞こえますが、それは家族や地域のみんなの利便を考えてのことでしたので、周囲の人の応援を得ることができます。ついには神様が山を動かして道を造ったというお話です。
正直言って、どのような行動が不敗を目指す行動なのかよくわからない本ですが、繰り返す不敗の文字にイメージが掴めれば、本書を読んだ甲斐があうというものです。タイトルが良すぎて、中身が追い付いていない感はありますが、是非ご一読ください。
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