『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編
番外編では、ジャンルに拘らず、もう一度読みたい、人にも勧めたい本を上げていきたいと思います。
番外編13日目は
小川 洋子
博士の愛した数式 (新潮文庫
ミステリーなどとは違い、ドキドキするような躍動感は無くとも、物語の世界にひたるという読書もとても良いものです。この作品はひたれる小説の代表格だと思います。
この作品を読んで考えた事の一つに、リスペクトと敬意の違いです。ほとんど同じ意味の言葉だけど、語感はまるで違う。リスペクトは、手が届きそうだが、敬意は、まるで手が届きそうにないものに対する感情の様に感じます。
「博士の愛した数式」には、自分の手が届かない叡智への惜しみない敬意が込められています。
この、とても静かで、とても美しい物語にぜひひたってみてください。
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