2020年6月27日土曜日

冲方 丁 天地明察 (角川文庫)

 『7日間ブックカバーチャレンジ』番外編50日目


 先週の部分日食は、皆さんご覧になれましたか。わたしも、2012年以来の日食ですから、久しぶりに見ることができて本当に良かったです。

 

 本日お勧めする本は、江戸時代に実在した囲碁棋士であり天文学者であった渋川春海をモデルにした時代小説です。


 春海の懸命にもがく姿。そして、好きなことに傾倒していく様。読んでいて胸が熱くなります。  

 しかし、改暦というわかりづらくも大変な功績をそれほど知られていない人(囲碁界では有名人です)がなしたことをこれほどドラマティックにかける作者の力量がすごいと思いました。

 文章だけで春海の感覚的な成長(貫録など)が伝わってくるのは本当に驚きでした。特に印象的なのは、関と初めて対峙する場面でこれは素晴らしいです。ちなみに好きなキャラクターは建部と伊藤ですねこの二人の暖かさ柔らかさがぐっとこの作品をよくしていると思います。

 

 江戸時代の天文学にロマンを感じる経験を味わってみては、いかがですか?


番外編では、ジャンルに拘らず、自分がもう一度読みたい本、どうしても人に勧めたい本を上げております。


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